【C64】カーボンフレームは、レーシングマシンとして高い完成度を誇る先代【C60】の後継モデルで、目指したテーマは軽量化です。
60年を超えるコルナゴの歴史の中で、Cの名を冠した最初のフラッグシップカーボンバイク【C35】が登場してから、すでに30年の月日が経ちました。エルネスト・コルナゴ氏はいつの時代も、そのとき具現化できる最高のレーシングパフォーマンスをハイエンドマシンに授けてきました。過去の経験にただならうだけでなく、未来を見据えた最新技術にこだわるだけでもない。全ては今、眼前にある勝利のためのバイク。
C64はコルナゴがサポートするUCIワールドチーム【UAE・チーム・エミレーツ】もレースで使用する、現代のハイエンドレーシングバイクとして誕生しました。
C64の新型フロントフォークは、ダイレクトマウントブレーキ用に設計され、エアロ形状で高剛性であるだけでなく、フレームとのさらなる調和を図り、コルナゴ伝統のハンドリングと快適性の両立を実現しています。タイヤサイズは28mmまで対応します。
リアディレイラーを取り付けるカーボンモノコックのドロップアウトエンドは、フレームの内側から脱着する形式です。軽さ・強度・耐久性のどれもが従来のアルミ製と比べて高くなっています。
ラグとシートチューブが一体成型された新型シートチューブは、非常に軽量で剛性が高く、従来比でパワー伝達能力が向上しています。内蔵化されたシートクランプは新型の機構を採用。トップチューブ下側からボルト固定する構造で、ライダーの自重で固定力が高まるように設計されています。
ケーブルはフレーム内蔵で、シフトケーブルの引き込み口をダウンチューブ中央に集約化しています。導入口に高分子ポリマーパーツを採用することで、様々なコンポーネントとの互換性を持たせています。ケーブルの取り回しが容易になるとともに、軽量化も実現しています。
【C64で改善された要点】：
■カーボンの素材 / 設計の見直し
■カーボンチューブをこれまでよりも薄くできる新技術の導入
■フレーム構造の変更・エンド部分のカーボン化
■【C60】に比べ、約186g軽量化(50サイズ)を達成
■【C60】が3Kカーボン柄だったのに対して、【C64】はUD(ユニディレクショナル)カーボン仕様
■【C64】でも3Kカーボンを使用していますが、表から見える最上層は、UDカーボンに変更
■ラグとシートチューブを一体化することで、【軽量化】と【剛性アップ】に貢献
■ブレーキは、【制動力が高い】【空気抵抗の軽減】などを謳うダイレクトマウント方式に変更
■ダイレクトマウント方式ブレーキの強い制動負荷に耐えうる構造にするため、シートチューブを【ダブルステー化】に変更
■【D型シートポスト】は、カームテイル形状のため、丸パイプよりもエアロであると同時に、路面からの衝撃に対してしなりを生みやすく、【快適性】を上げる効果があります。
■ヘッドパーツは、【Concept】と同様の【カーボン / ナイロン / エラストマー】から成る【振動吸収性】を備えたパーツが組み込まれています
■フレーム素材 ： ハイモジュラスカーボン
■フロントフォーク ： C64カーボンフォーク (1-1/8″ – 1-1/4″)
■タイヤクリアランス ： 最大28 mm
■ボトムブラケットタイプ ： Threadfit82.5 (BB86)
■フロントディレイラー ： 直付タイプ
■ヘッドセット ： Colnago Integrated (1-1/8″ – 1-1/4″)
■エンド幅 ： フロント=9×100 mm ・ リア=10×130 mm
■ブレーキマウント ： ダイレクトマウント
■Di2 ・EPS ・ Mechanical 共用
■シートポスト ： Colnago C64 Carbon (φ31.6mm)
■スローピングサイズ(mm) ： 420S / 450S / 480S / 500S / 520S / 540S / 560S / 580S / 600S
■カラー ： グロスレッド × マットブラック (PKRD)
■付属品 ： C64カーボンシートポスト ・ ヘッドセット ・ 保証書
【フロントフォーク】
フォークは完全新設計です。ブレード上部にエクスターナルリブを備えることにより走行時の快適性を高めながら、横剛性を強化することによりライドクオリティーを追求しています。また、コラム内にはインターナルリブを備え、トップキャップからのボルトを直接受ける構造となり、それによりプレッシャープラグは不要です。フォーク重量は、C60より40g軽減され約355g(未塗装)。リムブレーキフレームは、前後ダイレクトマウントブレーキを採用。フォークとタイヤに十分なクリアランスを設ける為にフォーク長を5mm延長。それにより28mmタイヤの装着が可能です。ディスクフレームにおいて、ブレーキケーブルはステム内を通りC/D形状を特徴とするコラム内を沿ってフォーク先端のディスクキャリパーへと通じます。
【ヘッドチューブ】
厚さを薄くし、一方向性の繊維と特殊なインナーリブを採用していますので、軽量で高剛性です。
C60と同じ全体的な形状を維持しながら、C64のヘッドチューブは、薄型化と軽量化を実現する新技術を採用しています。サイドの剛性を高めるために形状も見直されました。フレーム全体がそうであったように、ヘッドチューブは外側の3kカーボンフィニッシュからより軽いUDフィニッシュに変更されました。
【ヘッドセット】
CONCEPTのヘッドセット構造をヒントにして開発されました。特殊ポリマーとカーボン、ナイロン樹脂エラストマーを融合させた特殊高分子化合物から作られたヘッドセットにより路面からの振動を吸収することで快適性を向上させつつハンドリング性能を改善しています。
【ダウンチューブ】
ダウンチューブは、リアトライアングルと最適なバランスとなるようにC60より外径を少し細くシェイプアップしています。それにより、捻じれ剛性は高められ、コンポーネントとのインテグレーションを最適化。また、ダウンチューブの外観的特徴として中間部にボトルゲージを収納する為の窪みを形成。これにより空力的メリットを享受することができます。ダウンチューブ上部には、ヘッドチューブに隠れるようにメカニカルシフティング用ストッパーが位置し、スマートにフレーム内への内蔵に導きます。電動仕様の場合、付属品のプラグを使用し、シフトケーブルをトップチューブ左側の穴より挿入します。
【シートチューブ】
C60と外観が大きく異なるシートラグまで一体化されたワンピース構造が際立ちます。シートチューブの剛性強化、重量軽減を実現します。全14サイズに対して専用設計された14種類のシートチューブを用意しています。
【シートクランプ】
トップチューブ下側への完全埋込臼式のヒドゥン・インテグレ―ティド・シートクランプを採用することにより流れるようなすっきりとした外観を形成。従来のバインダー方式と比較すると約15g軽減。ライダーの自重により固定力が高まる特徴的な構造
【シートポスト】
V2-Rでも使用されている空力効果で定評のあるカムテイル形状を採用しています。φ31.6mmのシートポストより縦方向の柔軟性を増強しています。
【ボトムブラケット】
C60, CONCEPT, V2-Rで実績のあるコルナゴ独自のスレッドフィット 82.5プレスフィットBBを採用しています。安心感のあるスレッドBB方式の良さを活かしながら、大口径化が可能なプレスフィット方式の利点を享受できます。BBラグはケーブルガイドを統合したモールド設計です。それにより軽量化とケーブルの取り回しがスムーズになる為、ベストな変速性能を提供します。C64において、別売となるが新たにセラミックスピード社製ベアリングを備えたボトムブラケット(シマノ用・カンパニョーロ用・スラム用)を提供することが可能です。それによりワイドシェルの安定化と超低抵抗のスムーズな回転が期待できます。
【リアトライアングル】
チェーンステイ設計が完全刷新。左右非対称のチェーンステイを採用することにより、効率の良い駆動伝達力と剛性バランスを実現します。ドロップアウトエンドは、チェーンステイと一体モールド成型されるワンピース構造です。軽量化と同時に縦方向の柔軟性と横剛性が向上します。DISCフレームにおいてはフラットマウント方式、スルーアクスルは12mmスレッド方式を採用しています。リムブレーキフレームのチェーンステイはディスクブレーキフレームのそれより太く、強度のあるスルーアクスルを採用したディスクフレームブレーキと同様の統一された剛性感を保持します。
【タイヤクリアランス】
36.5 mmの最大寸法と28 mm幅までのタイヤが装着可能です。これまでのところ、軽量化は新しいフレームの重要なポイントでしたが、タイヤクリアランスは、新しいC64を設計する際にコルナゴが取り組まなければならなかったもう1つの重要な要素です。フレームは、直径345mmの直径36.5mmのクリアランスを持っています。つまり、余裕を持ってすべての28mmタイヤを使用できます。ここでは、ブレーキが制限要因なので、ディスクバージョンにはもう少しのスペースがあります。
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